野焼きを中止して4〜5 年も経過すると、まずススキが優占し、2.5m の草丈にもなります。ススキは腐りにくいので枯れススキが累積し10a あたり2t ほどにもなります。
こうなると、可燃物の多さから野焼きをすると人の力では抑制できない猛火となるので、農家の人々は火をつけなくなります。併せてサルトリイバラ、アキグミ等が繁茂し、草原は姿を変え畜産的土地利用ができなくなり、放任されてしまいます。
また、草原景観を損なったり、土が柔らかくなるため山崩れを起こしやすくなったりします。
・ 高齢化、有畜農家の減少など人手不足による作業の困難性の増大
・ 農作業の機械化と畜産の衰退による草原の利用価値の低下
・ 戦後の拡大造林による林地の増加
●牧野総面積: 22,955ha
●野焼き面積: 16,457ha(71.7%)
●有畜農家数: 平成7 年2,236 戸 → 平成10 年1,648 戸(26.3%の減)
●野焼き出役平均年齢: 52.8 歳・・・年々高齢化